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外国人技能実習生の雇用保険・健康保険はどうしたらいい?外国人に対する保険制度まとめ

2020.05.24 (日)

外国人技能実習生の受け入れを検討している方の中には、外国人に対して雇用保険や社会保険など各種保険に加入しなければならないのか疑問に感じることが少なくありません。外国人技能実習生を雇用する場合においても、例外はなく日本人と同じように適用されますので、加入しておかねばなりません。ここでは保険関連でよくある質問をまとめ、外国人技能実習生向けに用意されている民間保険についてもご紹介していきます。

労働者災害補償保険(労災保険)

労災保険とは、業務や通勤などによって、負傷を受けたり、病気になったり、障害を負うような労働災害が発生した場合に、労働者や家族に対して必要な給付を行う保険制度です。

従業員を1人でも雇用するのであれば強制的に適用されるもので、事業者の規模や事業主の意思、労働者の希望などによって影響されるものではありません。

事業主は、雇用する外国人技能実習生に対して、労働災害が発生した際の補償責任について、労働基準法によって定められています。労災保険に加入している場合には、給付が行われることになりますから、補償責任を免れるのです。

労災保険の保険料は、事業主が全額負担しなければなりません。労働基準法に定められている補償責任に代わるものであると考えられています。

保険料額は、すべての労働者に支払う賃金総額に保険料率を乗じて計算された額となります。雇用保険料と共に徴収されます。一定規模以上の事業においては、収支率に応じて労災保険率が上下する「メリット制」が導入されています。

雇用保険

雇用保険とは、労働者が失業したり、雇用の継続が困難になった場合に、再就職を促すために必要な給付を行ったり、能力開発のための事業を実施するために運営する保険制度です。

労働者を1人でも雇用している事業においては強制適用となっており、外国人技能実習生に対しても適用となっています。ただし農林水産事業の一部では任意適用となっています。

雇用保険料は、労働者に支払う賃金の総額に対して雇用保険料率を乗じて計算されることになります。新たに外国人技能実習生を雇用した場合には、10日以内にハローワークに対して必要な手続きを取らねばなりません。

国民健康保険

国民健康保険は、病気やけがなどによって病院に受診するような場合に、負担を軽減する目的で給付を行う保険制度です。健康保険や共済組合などの被保険者以外の人が対象となります。

在留期間が3か月を超えて決定された外国人に対しては適用となりますので、外国人技能実習生に対しても全員適用となります。入国直後においては、市区町村が運営する国民健康保険に加入し、講習終了後には健康保険に加入することになります。

加入手続きは、外国人技能実習生が居住する市区町村への転入届にあわせて行います。

保険料は外国人技能実習生が負担することになっていますが、前年の所得に応じて算定されることから、減免制度を受けることができます。

健康保険

健康保険は、民間企業で働く人が業務以外での病気やけがなどによる病院の受診費用の負担を軽減させるために給付を行うものです。外国人技能実習生においても一部の事業を除いて強制適用となっており、健康保険に加入しない場合には、国民健康保険に加入しなければなりません。

健康保険には、全国健康保険協会の「協会けんぽ」、健康保険組合が運営する「組合管掌健康保険(組合健保)」があります。

保険料の負担は外国人技能実習生の賃金によって変わり、協会けんぽか組合健保かによっても違います。被保険者である期間には毎月徴収され、保険料額は事業主と外国人技能実習生とで折半することになります。

外国人技能実習生は講習が終了し技能実習が始まる日から、健康保険加入の資格を取得することができます。協会けんぽなら年金事務所等へ、組合健保ならば健康保険組合に手続きをしなければなりません。

国民年金

国民年金は、日本国内に住所を有する外国人も含め、すべての国民に対して強制適用となる年金制度です。老齢や障害、死亡に対して必要な給付を行うことを目的としています。

外国人技能実習生に対しても適用となっており、講習期間に必要な手続きを取っておかねばなりません。また講習終了後には一部の事業を除いて厚生年金保険の被保険者となりますから、2つの年金制に加入することになります。

国民年金保険料は令和2年においては月額16,540円となっています。経済的な理由で保険料の支払いが難しい場合には、免除や猶予となる制度が用意されています。

厚生年金保険

厚生年金保険は、一部を除いて事業所に対して強制的に適用される年金制度で、国民年金と同様に老齢や障害、死亡に対して給付を行っています。

外国人技能実習生に対しても、適用事業所に雇用される場合においては適用であり被保険者となります。厚生年金の適用事業所でない場合には、国民年金の被保険者となります。

被保険者の期間中に障害や死亡といった保険事故が発生した場合には、適切な保険給付が行われることになります。またこのような保険事故が発生しなかった場合においても、帰国の際に脱退一時金が支給されることになります。

適用事業所で外国人技能実習生が雇用される場合、厚生年金の被保険者となりますので、資格取得日から5日以内に年金事務所に対して届出を提出しなければなりません。

保険料の負担は、外国人技能実習生の賃金をもとにして、保険料率を乗じて計算されることになります。厚生年金保険料率は18.3%で固定されています。賞与についても保険料徴収の対象となっています。

保険料は、実習実施機関と外国人技能実習生とでそれぞれ半額を負担することになっており、賃金から必要な保険料を控除し、実習実施機関が保険料を全額納付しなければなりません。

介護保険

介護保険は、要介護認定を受けた人が介護保険サービスを受ける費用の負担を軽減させるために給付を行うものです。40歳から64歳までの国民健康保険・健康保険の加入者は介護保険の被保険者となり、外国人技能実習生も同様に被保険者となります。

保険料は、国民健康保険・健康保険とあわせて徴収されることになります。

40歳以上の外国人技能実習生は、初老期認知症や脳血管疾患などの特定疾病によって要介護認定を受けた場合に、介護保険サービスを利用することが可能です。

外国人技能実習生総合保険

外国人技能実習生総合保険とは、外国人技能実習生の突発的な事故や病気などによって出費が必要となる場合に、経済的負担がなく技能実習に専念できるように対処するための民間保険です。任意加入となっています。

公的保険が無保険状態の際には治療費の全額を、公的保険が適用となるものも3割(自己負担分)の補償を受けることができます。

医療機関の初診日から180日以内の事故や病気の治療費について、100万円または300万円を限度として支払われます。また死亡や後遺障害、賠償責任、家族の呼び寄せなどに対する補償を受けることもできます。

公益財団法人国際研修協力機構(JITCO)が保険窓口となっており、保険料は割安となっていますので加入者は増えています。

まとめ

外国人技能実習生の雇用保険・健康保険についてまとめてみました。

外国人に対しても安心して技能実習に取り組んでもらうために、各種保険制度に加入しなければなりません。

外国人技能実習生を受け入れたいと考えていても、日本人の従業員が誰一人、保険加入にしていない場合には、受け入れることができませんので注意が必要です。

また保険への加入は、労働基準法や入管法によって定められていることですから、必ず加入しておかねばなりません。保険加入してない場合には、受け入れ停止処分を受けることになり、技能実習生も強制帰国となってしまいます。

雇用保険・健康保険は、外国人技能実習生を受け入れるための大事な制度ですから、十分に理解するようにしましょう。

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